ヨーロッパ|10月より導入予定。EESシステム

ヨーロッパへの旅行を計画している方にとって、EUの新しいEES(入出国管理システム)導入は気になる話題かと思います。
この記事では、そんなEESシステムについてまとめてみました。

EESとは?

EESはEntry/Exit System(入出国管理システム)の略称で、EUが導入予定の新しいシステムです。
これはEUに入国・出国する非EU市民の情報をデジタルで記録し、管理するためのシステムです。

EESの導入によって従来のスタンプ方式がデジタルで記録に置き換わり、旅行者のEU内での滞在日数がより厳密に管理されるようになります。
短期滞在でビザなしの旅行を計画している人々は、これまで以上に滞在期間への注意が必要です。

EESはEUのシェンゲン圏の国境警備を強化することを目的としているため、EU市民や加盟国で居住許可を得ている非EU市民への影響はありません。
ただ、2020年にEUを離脱した英国人やイギリスからEU圏へ移動する日本人はもちろん登録が必要となります。

必要な手続き

ユーロスター発着駅やドーバー港/フォークストン港などのターミナル港では、2024年10月より非EU市民に対し国境で指紋と顔の生体認証を提出が必要になる予定です。
システム導入後の初回訪問時には国境職員がこれを監督し、以降の訪問では指紋か顔のバイオメトリックのどちらか1つだけを使って許可を確認できるとのこと。

旅行者のデータはEESシステム内で3年間有効で、旅行者がシェンゲン圏を訪れるたびにデータは更新されます。
データが更新されるごとに随時有効期限もその時点から3年間となり、パスポートの有効期限が切れるまで保存されます。

導入に伴う懸念

新システムの導入により、旅行者の入国・出国手続きのための待ち時間が増える可能性が懸念されています。
混雑したターミナルでの指紋や顔のスキャン手続きは、鉄道やフェリーの運航に深刻な影響を与えかねません。

そこでユーロスターと高速1号線(HS1)は、国境で係官の監視を受ける代わりに乗客が事前にオンラインで生体認証データを登録できるようにする要請をしているようです。

さいごに

EESとともにEUでは2025年半ばに欧州渡航・情報認可(ETIAS)の実施も控えています。
ETIASについてはまた導入が近づいてきたら詳細を確認したいと思っていますが、私自身10月に早速ユーロスターを利用する予定なのでEESが予定通り導入されたのかなどは追ってレビューしたいと思っています。
(もしかするとこのまま混雑回避の解決策が整わずに、導入時期が延期になる可能性もあるかと..。)

いずれにせよEUの新システム導入によってヨーロッパへの旅行がこれまでよりも少し煩雑になる可能性があります。
旅行計画を立てる際には最新情報を確認し、安心して滞在を楽しみたいですね。


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